肩こりの原因とは?
そもそも肩こりとは?
なぜ肩が凝るんですか?はる整骨院でもよく受ける質問です。
よくある症状なのに、なぜと聞かれれば意外と答えるのは難しいものです。
一般的に肩こりとは以下のように理解されているようです。
- 筋肉が固くなってゴリゴリになる。
- 筋肉の血行不良。
- 肩がこると体が重く感じる。
- マッサージをすると楽になる。(軽くなる)
- 運動不足が原因。
- 姿勢が原因だと言われる。
- 肩甲骨の間(腱引き:けんびき)や首から肩にかけての筋肉(僧帽筋:そうぼうきん)がこる。
確かにどれもその通りですが、肩こりの説明としては十分ではありません。
そもそも”肩こりとは何か”から解説していきたいと思います。
肩こりとは筋肉の萎縮である
筋肉は血液から栄養をもらっています。そして血液が筋肉にうまく流れないと、筋肉が栄養不足になって固く縮みます。
上記1と2で挙げた状態がこれですね。
筋肉が固く縮んでいることを”萎縮”と言います。
萎縮した筋肉はうまく力を発揮できません。
同じ重さの物を10の力で運ぶのと7のちからで運ぶのでは、感じる重さが違いますよね?
つまり上記3で挙げたように体が重く感じるのです。
マッサージを受けると体が軽くなるのは、筋肉が柔らかくなることで収縮率が上がり、血行が良くなることで栄養がいきわたり、筋肉のパフォーマンスが上がるからです。
これで上記4も説明できました。
では筋肉の血行が悪くなるのはどういう時でしょうか。
筋肉が血行不足になる3つの要因
筋肉の血行が悪くなる原因は大きく3つです。- 筋肉の収縮力低下による血液を送るポンプが働かない。
- 寒さや外的な力による圧迫力で筋肉内の血管が細くなり、血液が流れ込みにくい。
- 筋肉の細胞内に古い血液や老廃物が滞留し、新しい血液が入ってこない。
順に解説していきましょう。
1 筋肉の収縮力低下による血液を送るポンプが働かない
筋肉は伸び縮みすることで、血液を吸い上げては送り出し、吸い上げては送り出しといったポンプ運動を繰り返しています。筋肉の収縮力が低下すると、この血液を送るポンプが働きません。
上記5の運動不足が原因とされる理由がこれにあたります。
2 寒さや外的な力による圧迫力で筋肉内の血管が細くなり、血液が流れ込みにくい
寒いと血管が細くなるのはイメージしやすいかと思います。外的な力による圧迫力とは姿勢が悪いことでも起こります。
姿勢が悪いと主に肩甲骨が開き、背中の筋肉とともに肋骨に張り付いたようになります。
例えば猫背の時には背中の皮膚はつまみにくいですが、姿勢を正せばつまみやすくなりますよね?
肩甲骨周りの筋肉も背中に押し付けられると中を走っている血管が圧迫され、血流が悪くなります。
姿勢が悪いことで肩がこる理由は他にも力学的な負荷のかかり方やインナーマッスルの負担などいろいろあるのですが、長くなるので回を改めて述べます。
とりあえず上記6の肩こりは姿勢が原因の理由の一つは説明できました。
3 筋肉内に古い血液や老廃物が滞留し、新しい血液が入ってこない
これは筋肉にいわゆる疲労がたまった状態です。細胞内の代謝が低下し、栄養のやり取りがスムーズにできなくなります。
筋肉に栄養を運んでくるのは血液なので、新しい血液が入ってこないと栄養不足になり筋肉が固く縮む原因になります。
腱引きや僧帽筋は主に肩甲骨を動かす筋肉ですが、常に体幹から上肢帯(主に腕)をぶら下げているという役割も担っているので、筋が疲労しやすい環境下にあり老廃物が溜まりやすいのです。
これで上記7の肩甲骨の間(腱引き:けんびき)や首から肩にかけての筋肉(僧帽筋:そうぼうきん)がこるも説明できました。
上記7の補足
ちなみに肩甲骨の間の筋肉は主に菱形筋、首から肩にかけての筋肉は僧帽筋上部線維と言いますが、この2つは肩甲骨を動かすための筋肉です。私たちの体は腕を挙げたり回したりするときに、肩関節だけではなく肩甲骨も一緒に動かなくてはなりませんが、姿勢が悪いと肩甲骨が外側へ広がり背中に押し当てられるようになって肩の動きに伴って動くことができません。
つまり姿勢が悪いと肩甲骨を動かす筋肉が使えないということです。
まとめ
肩こりとは筋肉の萎縮による機能不全だということが分かってもらえたでしょうか?肩こりとは?という、よくある質問なのに誰もあまり納得できる説明は無かったように思います。
肩こりに対する理解を深めて、症状に合わせた正しい対処を心がけてくださいね。
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