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はる整骨院


骨粗しょう症の疑い

staff1.jpgこんにちは、四條畷市のはる整骨院院長の藤川です。
今日は私が、腰痛を訴えた肺がんを患っている来院者さまに骨粗鬆症を疑った症例についてのお話です。

少し難しいお話ですが、はる整骨院の症状を診る力の紹介として記載します。

腰痛を訴えた肺がんを患っている方

以前に肩の痛みで来院されていた方なのですが、治療期間中に肺がんが見つかり、この日は腰痛を訴えての久しぶりの来院でした。

よく見ると少し顔がむくんでおられるご様子。

はる整骨院では腰痛の治療はマッサージやリハビリを行うのですが、施術を受けられる方から現在の症状について詳しくお話を聞いたのち、マッサージに入ってくれるスタッフにこう告げました。

『クッシング症候群による骨粗鬆症を発症しているかもしれないから、マッサージは優しくお願いします。』

指示を出されたスタッフはピンと来た様子でした。

なぜクッシング症候群の可能性を考えたか

ここまでで出てきた話でいくつか難しい言葉が出てきましたので、少し解説していきます。

骨粗鬆症:
骨が弱くなること。
加齢で起こる場合も多いが、ホルモンの減少や他の疾患に続発する場合も多い。

クッシング症候群:
ステロイド剤の長期投与や体内で産生されるステロイドホルモン(副腎皮質ホルモン)が何らかの原因で過剰となり発症する。
症状で有名なのは満月様顔貌(ムーンフェイス)・多毛・中心性肥満。他に骨粗鬆症

肺がんは骨に転移しやすく、骨がもろくなる可能性は高いのですが、ここでの話の要点はなぜ肺がんの方の顔がむくんでいたから骨粗鬆症を疑うのか?です。

肺がんの種類に小細胞がんと呼ばれるものがありますが、小細胞がんは異所性ACTH産生細胞を作る場合があります。

異所性とは”本来の場所と違うところに”という意味。
ACTH産生細胞とは、脳の下垂体と呼ばれるところにある、副腎皮質に副腎皮質ホルモンを分泌させなさいと命令を出す細胞です。

つまり肺の小細胞がんが原因で副腎皮質ホルモンが過剰となり、骨粗鬆症を発症する可能性があるということです。

肺がんを患っている方の顔がむくんで見える

もしかするとムーンフェイスかもしれない

クッシング症候群の疑い

クッシング症候群の症状に骨粗鬆症がある

こうした流れで、その方がクッシング症候群による骨粗鬆症かもしれないと考えたのです。

既往疾患と問診で現在の症状から本質を見抜く癖をつける

整骨院ではがんのような内科的疾患を診ることはできません。

今回のケースもクッシング症候群による骨粗鬆症ではないかもしれません。
むしろハズレであってほしい。

しかし腰痛などの症状を診る時に既往疾患と問診からあらゆる可能性を考え、その方に適切な手技を提供する判断は非常に重要です。

そのためにはる整骨院では一見業務に直接関係ない内科疾患の勉強も怠りません。

今回、指示を出されたスタッフがピンときたのを見て、我がスタッフながらさすがと思いました。

今回は稀なケースでしたが、なかなか改善しない症状を抱えている方、是非はる整骨院へお越しください。

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