整体の根拠と学術背景
はる整骨院の整体解説
より痛みを最短に。より効果が持続するように。
この整体ポリシーを追求するために、はる整骨院では国内外の学術研究に基づいて整体を提供しています。
このページでは当院で提供している整体を解説をしています。
解説は専門的な内容を一般向けにしたものですが、少し難しい内容になっています。
ただ、提供される整体の技術や学術的な裏付けを、来院前に知っていただく機会が用意されていることは重要と考えていますので、興味がある方はページ下部まで一読いただければ幸いです。
痛みの原因と整体方法
痛みの原因や痛みに対する整体は患部によって異なります。
痛みが起きやすい代表的な体の部位は筋肉・関節・神経・筋膜が挙げられますので、最初に筋肉の痛みについて解説致します。
肩や腰に筋肉の固さを伴う痛みがあるとき、筋肉をほぐしてほしいと感じることは自然な欲求であり、はる整骨院でも体をほぐすことは整体の内容に含まれています。
筋肉が縮んで固くなるのは、長時間同じ姿勢でいることや運動エラー(正しい体の使い方をしないこと)によって局所的な力学的負荷がかかり、筋肉内の緊張や疲労、微小な損傷が起こるためです。
これにより、血流不足や代謝不足が生じ、筋肉内の線維が互いに絡み合って柔軟性を失い、固くなったときに痛みを感じている場合があります。
はる整骨院では筋肉の痛みに対し、ストレッチ効果による伸張性の向上や振動による相反抑制といった誰にでも体に備わっている反応を整体に利用しています。
これらの施術は、筋肉内の緊張を緩和することで筋肉の柔軟性を取り戻し、血流や代謝を促進することで、痛みを緩和できることが報告されています。*1*2*3
関節には関節マニピュレーション*4、神経や筋膜にはFasciaリリース(筋膜リリース)*5などに痛みを抑える効果が報告されており、患部の組織や症状に合わせて最適なアプローチを選択しています。
*関節マニピュレーション:関節が構成する骨や周辺組織が正しい向きで正しい働きが行えるよう、やさしく動かしたり整えていく手技
*Fasciaリリース(筋膜リリース):固くなってしまった組織や筋肉を包んでいる膜をほぐしたり伸ばしたりすることで、体全体がタイミング良く一つ一つの動きに連動できるように整える手技
このような手技による整体は慢性的な痛みや不調の改善に複数のランダム化比較試験において有効性が報告されています。*6*7
*ランダム化比較試験:研究の対象者を2つ以上のグループにランダムに分け、治療法の効果を検証すること。試験結果の公平性が保たれます。
はる整骨院の整体の特徴
はる整骨院で提供している整体の特徴は、キネティックチェーン(運動連鎖)が正常に機能することで体にとって自然な動きができるよう、関節マニピュレーションと筋膜リリースを運動学的に組み合わせて用いていることです。
このアプローチは、体の各パーツがお互いに協調して全体として機能的に使えるようになる効果が期待でき、整体の効果に即効性と持続性が得られやすいよう独自の工夫をしています。
また、整体を通して、体の仕組みについて理解し、正しい体の扱い方を身につけることができれば、慢性疼痛に対する効果が持続するアプローチを行うことができます。*8
整体で重心や体の扱い方といった自然な感覚が回復すると、姿勢や立ち方、歩き方が変わり、「疲れる体」が「使える体」に変わっていくことができます。
体の仕組みについての理解や、正しい体の扱い方は1回で身につくことではなく、整体を通して症状と向き合いながら理解を深めていくプロセスが必要です。
「痛み、最短。効果、持続。」を裏付ける研究
手技のみで行う痛みの緩和より、手技に加えて、整体で得た体の変化から自己理解や自己観察を促すことで、痛みの知覚を変化させ、痛みに対処するスキルを向上することができます。*9*10
また、このアプローチは自己管理のスキルを発展させ、痛みの持続的な軽減に寄与できます。*11
参考文献
*1 静的ストレッチングによる筋肉緊張の低下に関する検討、日本体育大学
*2 Effect of vibration frequency and amplitude on neuromuscular activity and sensory perception during trunk vibration, Journal of Electromyography and Kinesiology
*3 Effects of static stretching on blood flow and oxygenation in skeletal muscle, European Journal of Applied Physiology
*4 Flynn, T., Fritz, J., Whitman, J., Wainner, R., & Magel, J. (2006). A clinical prediction rule for classifying patients with low back pain who demonstrate short-term improvement with spinal manipulation. Spine, 31(22), 2836-2843.
*5 Wilke, J., Niederer, D., Fleckenstein, J., Vogt, L., & Banzer, W. (2016). Fascia release and the impact on the perception of pain and quality of life in women with chronic pelvic pain. Journal of bodywork and movement therapies, 20(1), 138-145.
*6 Kawanishi M, Hasegawa S, Togo F, et al. The effect of manual therapy on autonomic nervous system activity in healthy individuals: a randomized controlled trial. J Manipulative Physiol Ther. 2015;38(8):555-563.
*7 Bakar Y, Jaffar N, Yusoff NM, Bakar R. The effects of spinal manipulation, ultrasound therapy, and functional exercise on low back pain: a randomized clinical trial. J Phys Ther Sci. 2017;29(4):695-700.
*8 American Psychological Association, 2019, p. 25
*9 The Effects of Self-Observation on Pain Perception
*10 Effect of Manual Therapy in Understanding and Coping with Chronic Pain
*11 Self-Management of Chronic Pain Conditions: A Comprehensive Review of Interventions
同業の方や学生へ
私たちの整体はいつでもオープンにしています。
勉強のために体験を希望される方はあらかじめご連絡ください。
ホームページ上などで用意している予約枠は患者様用ですので、ご連絡いただければ体験可能な日時を個別でご案内致します。
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